ラナクター研究所
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 ディバイデッド・フロント
さて、今回の話題は「絶版になってしまった傑作小説」・・・はやめて、もう少し明るい話題にしましょう。
角川スニーカー文庫の新刊、ディバイデッド・フロント最終巻を読了したので書評など。

さて、このシリーズの概略を説明すると「人類の未来を守るため、異世界の怪物と戦う少年少女の物語」・・・って、あまりにありきたりに感じられますが、いわゆるファンタジーものではなく近未来もの、主人公は選ばれた勇者でも何でもなく自衛隊に属する一兵卒です。ご存知の方ならば「ガンパレードマーチ系」の一言でお分かりでしょう。

結論から言えば、かなり楽しめました。角川スニーカーとは思えないほど絶望的な状況を舞台にしながら、その絶望的な状況の中で前向きに努力する登場人物の姿が非常に良く描かれています。また、著者の高瀬彼方氏十八番の心理描写も実に巧く、過酷な状況を実にリアルに読者に投げかけてきます。正直、角川スニーカーでこれだけ読ませる作品というのもそうそうないのではないかと思います。

さて、読み手に希望を与えることをテーマとした小説の書き方というものは、およそ二種類に分類されると思います。「現実が暗く救いのないものである以上、小説の中では夢や希望に満ちた世界を描くべきである」というポリシーに基づくものと、「現実が暗く救いのないものである以上、暗く救いのない状況で前向きに努力する人々を描くべきである」というポリシーに基づくものです。ディバイデッド・フロントは、明らかに後者に属します。

平和な場所に残された家族のために、隣で戦う戦友のために、主人公たちは戦います。しかし、この小説は「滅び行くであろう世界」を舞台にしており、主人公たちはただの一兵卒に過ぎません。主人公の努力で救われる人々は確実にいる・・・しかし、主人公の努力で世界に平和が訪れることもまたありません。世界を救うようなお気楽大団円エンディングではなく、フィクションの世界でのリアルな戦争潭を通じて読み手に希望を与える、ディバイデッド・フロントはそんな物語です。

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(2005/03/08(火) 21:15)

 中途絶版シリーズ・続き
角川文庫「冥界の門」シリーズ

ドラゴンランス戦記」シリーズのマーガレット=ワイスとトレイシー=ヒックマンと聞けば、ご存知の方も多いのではないでしょうか。原書で全7巻まで出ていますが、日本ではそのうちの3巻分計7冊が刊行されたところで打ち切りになってしまいました。冥界の門の舞台は、古代の光と闇の半神達の戦いの末に引き裂かれてしまった世界で、エルフやドワーフや魔法の出てくる所謂「剣と魔法のファンタジー世界」・・・と聞くと実に凡庸でひねりのない設定のようですが、この小説のミソは主人公が半神の一人、しかも闇の側の半神であるということでしょう。

古代の戦いでは光の半神たちが勝利しており、彼らによって世界は4つの「完璧な」小世界に分離されました。闇の半神たちは矯正施設となるべき迷宮の世界に閉じ込められてしまいました。しかし、光の半神たちの魔法にどこかで綻びが生じ、完璧なはずの4つの世界は災厄に見舞われ、迷宮の世界は死の罠で満ちあふれます。闇の半神たちが何十世代もかけて迷宮の世界を逃げ出すと、牢番であったはずの光の半神たちは姿を消しています。主人公は闇の半神の王に命じられ、神としての力を隠してスパイとして4つの世界に調査と破壊工作にでかけることとなります。

先にエルフやドワーフが登場すると書きましたが、この4つの世界のそれぞれで人間・エルフ・ドワーフの各種族が全く異なった文化的発展を遂げているのが面白いところです。例えば、第一巻の舞台である「空の世界」では、エルフは軍事技術を発展させて大帝国を築き、人間たちを支配しています。また、ドワーフは光の半神の残した謎の巨大機械を崇拝してこのメンテナンスに生涯を捧げていますが、一方でこの機械の副産物に目を付けたエルフは神の使徒を称し、ドワーフたちを搾取しています。第二巻の舞台である「火の世界」では、人間の諸侯が覇権を賭けて争う一方で、エルフは商業を発展させ、暴利を貪っています。ドワーフたちは人間ともエルフとも接触せず、隔絶した生活を送っています。

また、4つの世界そのものも実に特徴的です。空の世界では浮遊大陸が舞台となって、ここでは人間の魔術師が支配するドラゴンたちや、エルフの築いた飛行船が駆け巡っています。石の世界はどこまでも続く地底の洞窟とマグマの川で構成され、地表は氷に閉ざされています。

後半の巻のストーリー展開にはやや強引なところもあるものの、魅力ある設定とキャラクターに支えられた良作です。

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(2005/03/03(木) 08:47)

 ワイルドカード
こんにちは、ラナクターです。
このブログでは科学やゲームや小説や百合のことなどをまったりと語っていきたいと思います。

初回の話題は「翻訳物の海外長編小説で途中の巻まで出版されたところで邦訳版の出版が打ち切りになってしまったもの」です。我ながらのっけから嫌なトピックを選んだものですが、張り切っていってみましょう(誰が?)

創元SF文庫「ワイルド・カード」シリーズ

これは長編ではなく複数作家による連作ですが、実に面白い! ・・・にも関わらず6冊目まで出たところで日本での出版は打ち切りになってしまいました(翻訳の中心となっていた黒丸尚氏が逝去されたためと聞いています)。内容はと言いますと、「アメコミのヒーローものを真面目に(そして暗く)小説化」といったところでしょうか。アメコミといってもスーパーマンの方ではなく、Xメンでおなじみのマーヴェルコミックスを意識した設定になっています。

異星人の生物兵器であるワイルドカード・ウイルスによって世界中で無数の人々が死亡(ブラック・クイーン)し、また少なからぬ数の人々がミュータント(ジョーカー)と化してしまいます。しかし、ごく一部の極めて幸運な人々は、超能力を得てエースと呼ばれる存在となります。「ワイルドカード」はそんなヒーローたちの悪との戦いを描いた大冒険活劇・・・ではなく、ワイルドカードによって変質してしまった世界に生きる人々を描く群像劇です。ミュータントとなってしまった人々=ジョーカーに対する社会的偏見、超人的な力を持つエースに対する一般人の羨望・落胆・恐怖などなど、「もしも」の世界の人や、社会や、政治の動きをリアルに描いた傑作です。勿論、エースの冒険活劇を描いた話もありますが、このシリーズの魅力はリアルに描かれた人々の織り成す群像劇に集約されます。

ちょっと登場人物の一部を(ネタバレありになってしまいますが)紹介しましょう。

・ドクタータキオン ワイルドカードウイルスを作り出したタキス人の貴公子で、同胞が生体実験としてウイルスを地球にばらまこうとするのに反対し、阻止するために地球にやってきます。これに失敗した彼は人間に混じってワイルドカードの被害者の治療にあたります。ジョーカーの希望の星とみなされるタキオンですが、実際には弱虫で、優柔不断で、心の底にジョーカーへの嫌悪感を隠しています。

・ゴールデンボーイ ワイルドカードによってスーパーヒーローとなった彼は、他に3名のエースやタキオンと共に「フォー・エースィズ」というチームを構成して正義のために活躍します。が・・・、「エース狩り」として知られることになる政治的謀略の犠牲となった彼は結果として他のエースを裏切り、「エースのユダ」として名を残すこととなります。これによって愛する人を失ったタキオンは、ゴールデンボーイを憎悪しています。

・フォーチュネイト 日本人と黒人のハーフで、ゲイシャと称して娼婦を教育するポン引きでしたが、ひょんなことで潜伏状態にあったワイルドカードウイルスが活性化して地球有数の強力なエースとなり、なりゆきだけで世界を救うことになります。タキオンを軽蔑しています。

・パペットマン ジョーカー差別と戦う高潔な政治家というのは表の顔、実際には他人の心を支配する力を持った邪悪なエースで、その能力を使っていずれはアメリカ大統領に登りつめようとしています。タキオンすらその正体を知らず、パペットマンを親友だと思っています。

このシリーズの面白さが頂点に達するのは日本では未訳の第六巻「Ace in the Hole」(日本で刊行された六冊は原書の三冊目までに当たります)で、遂に大統領選に出馬するパペットマンと、彼を取り巻く多数のエースやジョーカーの織り成す複雑な人間模様は圧巻の一言です。英語に自信のある方は原書にチャレンジしてみては如何でしょうか。


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(2005/03/03(木) 08:41)

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